今回は、小説を書きたいけど、何を書いたらいいかわからない人向けの解決法をまとめてみました。ざっくり言うと次のような人向けの記事となっています。
・文章を書くのが苦手
・小説を書きたいけど、何から書いていいかわからない。
・面白い物語が書けない
これらの問題を解決できるように、ひとつひとつ解説していきます。すべての解説を読み終えたとき、書くことのカンタンさがわかるようになり作家、ライターの悩みを救済します。
※小説という単語が入っていますが、適宜「記事」と読み替えてもらえればライターの方にも適用できるノウハウになると思います。
◆文章が書けない理由とは
理由は様々ですが、要約すると次の通りになります。
○難しく考えすぎる
○文章が浮かんでこない
○面白く書こうとする
それでは、それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。
●難しく考えすぎる
日本語には幾つものルールがあります。主語、述語、修飾語、名詞、動詞、尊敬語、丁寧語などなど。有名なところでは「てにをは」なんてものもあります。書けない人の多くが、これらのルールに縛られて、間違えないように書くことの難しさの、壁にぶち当たってしまっているという点が挙げられます。
そもそもの話をすると、プロの作家は一発でこれらをクリアした文章を書いていると思いますか?
答えは、一部の天才を除いて「いいえ」です。なぜなら、市販されている文章にはすべて推敲という、見直し作業が入っているからです。
推敲とは、カンタンに言うと文章を見直して、誤字脱字や不適切な表現を修正していく作業です。執筆する人の大半がつらい作業だと感じているという、なかなかキツい工程でもあります。しかも、1度2度ではなく、何度も推敲を繰り返すのが一般的となっています。
小説みたいな長文でも、です。
つまり、最初は書くことに注力しているので、多少の誤字脱字などは「スルーしていることが多い」ということがわかります。執筆に大切なのは、勢いとリズムです。間違いを気にして読み返しているあいだに、書きたいことがどこかに吹っ飛んで行ってしまうこともよくあります。
そういった理由から、最初は難しいルールを忘れて、書きたいことを書いていくことが大切です。とりあえずアウトプットすることに成功すれば、上手くいけばスラスラと文章が浮かんでくるかもしれません。
●文章が浮かんでこない
では、文章が浮かんでこない場合、どうすればいいのでしょうか。これはカンタンで、インプットの量が足りていない、という点が挙げられます。
インプットというのは何かと言うと、自分に情報を取り込む作業のことを言います。つまり、何かしらの文章を読む、という行為ですね。よく言われるのが「小説家になるためには年間○○冊の本を読まなければいけない」という言葉です。
これはちょっと考え方を間違っている人が多いかなと感じています。「読めば小説家になれる」のではなく「小説家になるためには、読んだ方が早い」です。
ものすごーくわかりやすく伝えると、パクりです。
といっても、そのまま丸パクリはダメですよ。参考に、桃太郎の話を読みます。すると頭に情景が浮かんでくる人が多いと思います。これをそのまま文章にすると、それは「桃太郎」でしかありません。
じゃあどうすればいいのか。答えはカンタンです。オリジナルティを加えましょう。例えば次のような疑問を文章にすると良いでしょう。
・桃が川から流れてこなかった
・桃太郎は女だった
・桃太郎がひきこもって旅立たない
・3匹のお供と出会わない
・3匹のお供が、犬・猿・雉ではない
・鬼側についてしまう
・そもそも鬼ヶ島なんてなかった
・悪いのは人間で、鬼はいじめられている側
ざっくり考えただけでも、これぐらいは浮かんできます。実際にはこれらの幾つかは、既にどこかで使用されている可能性があるので、さらにひとひねり加える必要があります。それもカンタンで、これらのアイディアをいくつかまとめてしまえばいいわけです。
なんだったら途中で白雪姫が登場しても良いぐらいです。書いている限り、神はあなたなのですから、何をしてもいいわけです。「桃太郎」と「白雪姫」という単語をそのまま使うと、パクりだと読者に気づかれてしまいますので、「太郎」と「花子」にしましょう。毒リンゴを食べても気づかれてしまうので、闇鍋にしましょうか。
つまり太郎は旅の途中で、ティラノサウルスとお掃除ルンバとスライムと出会い、闇鍋を食べて卒倒してしまった花子と出会います。
といったあらすじが組み立てられます。そしてこの後、肉付け作業に入っていくわけです。お供の活躍シーン、花子はなぜ闇鍋を食べたのか、そして二人はどうなってしまうのか。などなど。
これらはすべてインプットの成果です。インプットが多ければ多いほど、様々な作品を組み合わせてパクれるようになります。それらがあなたのオリジナルティに繋がる、というわけです。
●面白く書こうとする
さて、先の「太郎と花子の大冒険」は面白いでしょうか。大半の人は、このお話にお金を出さないでしょう。なぜなら面白くないからです。書けない人の中には、「面白く書こうとする」と考えている人がいると思います。しかし、いきなりハードルを高くあげてしまうと、飛ぶのが難しくなってしまいます。
先も言いましたが、まずは書くことが大切です。面白く書こうとして途中で躓いてしまっては、本末転倒になってしまいます。面白くするのは、一旦最後まで書き上げてからでも遅くはありません。それからお話に肉付けをしていけばいいのです。
この「最後まで書く」というのは、ものすごく大事なところでもあります。大長編だけど未完結のままのお話と、短編だけど完結しているお話。どちらが読みたくなるでしょう。大長編だと期待も高まりますが、未完結だとわかっていると、このお話はちゃんと完結するのかな、なんて思っちゃいますよね。
つまり、完結しないとわかっているお話は、読者の興味をそそりません。ウチのサイトでも、未完結のお話をアップしていますが、購読数は高くないです。
また、読者の関心だけではなく、「完結させることで、自分への自信へと繋がる」という大きな利点もあります。完結させたお話が多ければ多いほど、自分への自信に繋がる上、ノウハウも増えるため、さらに長いお話を書くことができるようになります。
こういった理由から、面白さはそっちのけで、とりあえず思いついている文章をすべてアウトプットすることに集中するのが大切だということがわかります。
◆まとめ
○難しく考えすぎる
→まずは難しいルールを忘れて書き始める
○文章が浮かんでこない
→アイディアが足りなければインプットしよう
○面白く書こうとする
→思いついた文章をすべてアウトプットするのが最優先
まずは、これらを念頭に置いて文章を書いてみましょう。インプットは必ずしも小説でなくても構いません。好きなマンガ、ドラマ、映画、歌詞、新聞、ブログ、動画なんでも良いのです。問題はそれをあなたの中にどう取り込むか、なのですから。