Amazonプライム関連の記事です。今回は知る人ぞ知るアニメ「亜人ちゃんは語りたい」をご紹介します。漫画のアニメ化みたいですが、この記事を書いている段階では漫画はまだ見ていません。
評価が多く、高得点だったのでとりあえず見てみたワケですが、割と早い段階で「なんじゃこのアニメはー」ってなったのを覚えています。良い意味です。
□亜人ちゃんは語りたいって何よ
吸血鬼や雪女といった妖怪や怪物とされる「亜人(デミ)」が、人間社会で生きていくために~的なことをテーマにした社会派アニメです。最初だけですけどね……。
この「亜人」が抱えている悩みや問題は、現代社会でマイノリティとして苦労されている「障害者」の悩みや問題と被るトコロがあります。作中でそういう風にハッキリと描写されることはないんですけど、まあたぶん、裏のテーマはそこを目指したんじゃないかなと感じられました。
そういった重くなりがちな話を、ファンタジーを絡めたキャラクターの設定で、暗くならないように解決に導くのがテーマです。この解決は物理的な解決だけではなく、抱えている悩みといった精神面の解決も指します。
つまり、理路整然と「そんなことで悩むな」と説くわけです。そうやって生徒は悩みを振り切って前を歩き出します。
このプロット自体は、古くから教師もので使われてますよね。金八先生なんかも同じプロットです。骨格が優秀なので、面白くて当たり前っちゃあ当たり前なんですよね。
□亜人ちゃんは語りたいのイイトコロ!
これはもうひとえに、キャラクターに尽きます。といっても主にヴァンパイアのひかりちゃんに限られますけど。
ひかり以外もイイキャラなんですけど、この子が全部引っ張っていっている感じがありますし、ひかりがいないと色々と成立しなくなってくるところもあります。教師役の高橋先生もそうで、ひかりの天真爛漫な性格ありきに見えますね。
主人公は高橋先生みたいですけど、いわゆる「いるだけ系」の主人公に近いのが残念です。一応、彼女たちの悩みをきいて解決に導く役なんですけど……それなりに理屈を通して話してるんですけど……なんかなぁ。
この役回りならもっと「高橋先生ステキっ!」ってなるような気がするんですが、ひかりのパワーにおされて影になっちゃってるんですよね。京子ちゃんと雪ちゃんも、「必要だから出した」って感じが……。
あ、これ「イイトコロ」じゃねーや。
まあ、とにかくアニメ5話か6話くらいまではとても面白いです。そっから先を見るかどうかはともかく、そこまでは見ておいて損はないと思いますね。
□亜人ちゃんは語りたいのちょっと……なトコロ
既にお伝えしましたが、ひかり以外のキャラクターにあまり魅力がないトコロかな。
漫画は見ていませんが、アニメの全12話では、彼女たちの魅力を伝えきるには、ボリュームが足りなすぎたのかもしれません。設定を駆使して話を広げれば、あと2クール分ぐらいは掛かりそうなので、その辺の都合かもしれません。
キャラ自体の設定とか性格に問題があるのではなく、エピソードが少なかったのが原因でしょうね。脇役キャラの魅力がすぐに頭打ちなので、作品全体としても物足りなくなったんじゃないかと思いました。
社会派的な展開も6話までです。あとは仲良くなったキャラ同士がキャッキャウフフするだけの見るに堪えない展開。「そっから先を見るかどうか」ってのは、ここに掛かってるわけです。
キャラが好きで見たいならそれでもいいんですけど、好きになるぐらいのエピソードがひかりちゃんの分しかなかったのが残念だなぁ。高橋先生なんかは、もっと尺をとって掘り下げるべきだったような気がします。
□亜人ちゃんは語りたいのアニメと漫画
ひかりの動きや声優は魅力的です。でも作品全体となると、ボリューム的に物足りない感じに終わっちゃいました。漫画ではまた印象が変わるかも知れないので、とりあえず読んでみようと思います。
そういえばアニメ制作会社が「WORKING!!」と同じで「A-1 Pictures」という会社みたいです。(Wikipedia調べ)
さらに調べてみると、最近の大作アニメはココが作ってるモノも多いみたいですね。評判とか調べてないけど、人気があるのかもしれません。まあ、アンチによる批判もその分多いんでしょうけど。
「ペルソナ3」を原案とした「ペルソナ トリニティ・ソウル」もここが作ってるみたいですね。あれもアニメにしては重い展開で面白かったなぁ。「ペルソナ3」関連として見ると「あれ?」って思うけど、生々しい人間関係とかは結構好きでした。
要は、ちょっと小難しいアニメが好きな人とか、あんまりキャッキャウフフしてるだけのアニメが好きじゃない人とかには、「亜人ちゃんは語りたい」はオススメできる作品ってことです。
ただ半分を過ぎた辺りから、反転した層向きの展開になるってだけですね。
そう考えてみると、ターゲット層がわからない作品だなぁ。
全体的にディスってる感じになっちゃったけど、途中までは文句なく面白いです。
途中から、小難しいのが好きな人には不満が残るかもしれませんね。