[雑記帳]キングオブコント2017一夜明けて

3位はファーストステージ455点、ファイナルステージ総合点922点の「さらば青春の光」です。いまとなっては個人事務所なのに、もはや説明不要の実力派コンビ。ふたりのキャラクター性もさながら、良質なコントや漫才、安定した笑い、と若手の域を出ないはずなのに、既にベテランの風格を残していると言っても過言はないでしょう。

個人的に一番の優勝候補でした。ファーストステージのネタも十分なデキで、彼ららしさもあって面白かったですね。それだけに決勝戦のネタが残念でした。

残念というとちょっと反感を買うかもしれませんが、「残念なネタ」ではなく、「新ネタじゃなくて残念」という意味で……。初見で見たときは、ちゃんと笑ったんですけどね。やっぱり期待してただけに残念です。

とはいえ、テレビでまったくの新ネタをやることはほぼないと思います。まずはライブで披露して、ちょくちょく修正を加えて~というのが一般的でしょう。今回の決勝ネタも細部が調整されてましたしね。

それにしても、「さらば」は実力が裏付けされた面白さがあるコンビなのに優勝できないなあ。今回で5回目の決勝進出となり、これは最多決勝進出として記録されています。

このままキングオブコントの常連化して、笑い飯みたくなっちゃうのかな。ただ笑い飯の「奈良歴史民俗博物館」は今見ても良質な、歴史に残る漫才コントだと思いますけど。

2位は出場者、審査員を含む会場全体を衝撃の渦に巻き込んだ「にゃんこスター」です。ファーストステージを466点で1位通過したとき、会場全体が沸いてたのが印象的でした。

結成五ヶ月の彼らは、スーパー3助という男性と、アンゴラ村長という女性の男女コンビです。ただ、芸歴五ヶ月というわけじゃなくって、それぞれがコンビでやったり、解散したり、ピンでやってたりという経歴を持つ二人組なので、場慣れもしていてコメントなどもしっかりしている印象でしたね。

リズムネタ自体あまり好きではないので全体的に辛口ですが、ちょっと事前紹介の煽りがひどすぎる気がします。まあ、見ていて微笑ましい気分になるネタではあるんですけどね。

スーパー3助さんの徹底した演技と、アンゴラ村長の一般人的な可愛さプラス女を捨てたような渾身のボケが妙にマッチしていて、過去のリズムネタとは一線を画しているというのは間違いないと思います。

コントか? 面白いか? ときかれれば答えはノーです。ただやりたいことも、目指しているところも理解はできるので、まあいいんじゃないという感じですね。

というかこの人たち、ファイナルステージは出る気なかったんじゃと思いました。実質1本しかネタを用意してなかったり、ネタや平場で随所に宣伝を差し込んできたり、1本目終わった後に妙な「達成感」を見せていたり、2本目敗退が決まったときの本人たちの「納得感」など。最初から名前を売る気で出ただけで、目的は十分に果たしたという感じがしましたね。

そういう意味で、とても賢い戦略的な動きだったと思います。番組の終わりでスーパー3助さんは「幼稚園とかの営業、なんでもやります」というようなコメントをして、アンゴラ村長も同調したコメントを残しました。彼らの言うとおり、そういった方面からの営業依頼がすごく増えそうな気がしますね。

アンゴラ村長はよくわかりませんが、スーパー3助さんはコメント力もありそうなので、フリートーク番組で露出することもあるかもしれません。相方が女性ということもあって絵力もありそうなので、意外なぐらい売れそうな気配がぷんぷん漂ってきています。

そうでなくても、アンゴラ村長は縄跳び検定(教えることができる)を持っているらしいので、幼稚園や小学校低学年の催しなどで食いっぱぐれることがないぐらい長期的に需要が残りそうではあります。

ネタはぜんぜん面白くないんですけど。

そしてキングオブコント2017、1位は「かまいたち」でファーストステージ464点、ファイナルステージ942点で優勝を飾りました。大阪では結構見かける芸人さんです。でも元々がイロモノ系なので人気? なのかな? という感じですが、名前は知ってる人が多いと思います。チャン・ドンゴンのモノマネで知名度があがったので、知ってる人も多いのかな。

たぶんですが、この人たちも一戦目に強力なネタを選んだんじゃないかなと思います。それだけ一本目が面白く、二本目が物足りない感じでした。特にファイナルステージの二本目は、文字通り力業に頼るところも多くて、笑いも控えめだった印象です。

ただ、一本目の完成度が非常に高く、それこそM-1やキングオブコントの歴代ネタランキングの上位に食い込むぐらい「会場全体を巻き込んで」ウケていたネタでした。ほとんどのみなさんはこの時点で「かまいたちの優勝」を連想したんじゃないでしょうか。それぐらい面白いネタでしたね。

ファイナルステージ全体のネタに関して言えば、下位二組は一本目の失点を回収できるほどではなかった、上位三組は戦略上一本目で勝負をかけていた、という流れで勝敗が決まった感じです。

まあ、かまいたちの二本目のネタは、一本目のネタの芸術点、技術点なども加点されてるんじゃないかなという感じもしましたけど。さらばの二本目のネタが「パワースポット」ではなく、新ネタだったら結果は変わっていたかもしれません。(さらば推しですいません)

良質なコントや漫才を提供してくれるふたりですが、売れてるわけじゃありません。このクラスの芸人さんはものすごく多いと思います。銀シャリなんかもそうでしたしね。

M-1やキングオブコントといった賞レースは「お笑い芸人」としての資質を問われる大会です。優勝や準優勝で一時的に話題性を獲得して露出が増えることがありますが、もってもせいぜい一年。売れるかどうかはそっからです。

その一番の理由は「タレント性」なんだろうなと思います。要は、漫才やコントがどれだけ上手くてもタレント性が低いと、いわゆる一発屋になっちゃうんじゃないかなと。そして芸人が披露できるタレント性は「フリートーク」を初めとした「コメント力」でしょう。要するにベシャリです。

ダウンタウンのお二人は、長寿番組ガキの使いを早くから始め、元々優れていたフリートーク力を第一線でさらに高めてきました。松本さんに至っては、同番組で企画力も培われたことでしょう。

おふたりがネタを一切やらなくなって、どれだけの月日が流れたのかはわかりませんが、それでも漫才師、お笑い芸人として変わらずトップクラスの位置に立ちつづけていられるのは、このコメント力のお陰だと思います。

そしてそのコメント力が求められているほど発揮できなかったのが、前年のキングオブコント覇者「ライス」でした。面白いコントをやるんですけど、イマイチ売れませんでしたね。これからの一年頑張らないと消えてしまいそうです。

で、今回の「かまいたち」です。大阪でいくつかの番組に出ているのでコメント力はあるはずなのですが、ちょっと独特というか、エキセントリックというか、エキゾチックというか、変な感じです。笑いは起きると思いますが、全体が盛り上がったり「おー」とはならないタイプで、どっちかというと他の演者を持ち上げる方が多いのかなと。

大阪の番組でそういう面が目立つので、もし全国ネットで露出が増えたとしてもチャンスをモノにできるのかなと、ちょっと気になってしまいます。かまいたちのおふたりは芸歴もそこそこ長いので、今までとは違う「かまいたち」を出せればいいなと思います。

特にツッコミ役が多い濱家さんはオーソドックス過ぎるので、何かしら強力な武器を持たないと、全国ネットという戦国乱世を生き抜くのは難しいかもしれませんね。

所感や脱線も多く長くなりましたが、これが今回のキングオブコント2017の感想とその分析です。時代の流れかフリーの人が多くを占めたりと、ミドコロの多い今回のキングオブコントでしたが、残念なところも多々あって番組としての満足度は70点ぐらいですかね。もっとお腹を抱えて笑いたかったな。

あ、制作陣に苦言を。最冒頭部分の去年の結果ダイジェストはいらないんじゃないですか。あんな形で尺をつかうなら、全10組の二本目を見たかったです。

ソシャゲも重課金者もDeNAも嫌いだし、重課金者はソシャゲを経由して日本の技術・創造力向上の足を引っ張っていると思ってる私ですが、重課金が巡り巡ってこういった形で活かされるなら、それもアリなのかなと思いました。

番組冒頭でダウンタウンがギャラ問題で外された!? と不安に思ってしまった私からすれば、Cygamesグッジョブ!(媚びるな)

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